朝起きると、また今日も耐えなきゃいけないのかと思っていた
「あの人、また変な服着てるね」
休憩室から聞こえてきたその声に、思わず足が止まりました。入社3年目の春、私は毎日のように誰かの悪口を耳にする職場で、息が詰まりそうな日々を過ごしていました。
最初は「気にしすぎかな」と思っていました。でも、陰で自分の名前が出ているのを聞いた時、胃がキリキリと痛みました。翌朝から、会社に行くのが怖くなりました。
もしあなたが今、職場や学校、ママ友の集まりなどで、誰かの悪口に心を痛めているなら、この記事が少しでも力になれるかもしれません。5年かけて試行錯誤した私の経験を、正直にお伝えします。
なぜ悪口はこんなにも心に残るのか
悪口を言われると、頭では「気にしなければいい」とわかっていても、心はそう簡単に割り切れません。
私の場合、特に辛かったのは自分への自信が少しずつ削られていく感覚でした。「私の仕事のやり方、本当におかしいのかな」「やっぱり私、浮いているのかな」。そんな考えが頭の中をぐるぐる回り、仕事に集中できない日が続きました。
睡眠も浅くなり、朝起きた瞬間から「今日は誰に何を言われるんだろう」と考えてしまう。人間関係がストレスの源になると、人生の大半を占める仕事の時間が、苦痛でしかなくなります。
放っておくと、本来の自分らしさまで失ってしまう——そう気づいた時、私は「このままじゃいけない」と思いました。
【対処法1】話題をさりげなく変える「スルー力」を身につけた
最初に試したのは、悪口が始まったら、自然に話題を変えるという方法でした。
ある日、休憩室で同僚が他の人の悪口を言い始めた時、私は「そういえば、昨日のテレビ見ました? あの新商品、気になりますよね」と、全く関係のない話を振ってみました。
最初は気まずい沈黙がありましたが、何度か繰り返すうちに、同僚は私の前では悪口を言わなくなりました。反応しない人には、悪口を言っても面白くない——そう学んだようです。
私が実際に使っていた話題転換フレーズ
- 「ところで、〇〇のプロジェクト、順調ですか?」
- 「最近疲れてません? 何か美味しいもの食べたいですね」
- 「そういえば、さっきの会議の件なんですけど…」
ポイントは、相手を否定せず、でも同調もしないこと。「へえ、そうなんですね」と軽く受け流して、すぐに別の話題に移る。この距離感が、私には合っていました。
【対処法2】物理的に距離を取る勇気を持った
話題を変えても悪口が止まらない時は、その場から離れることも選択肢です。
私は「トイレに行ってきます」「ちょっと資料を取りに」など、自然な理由をつけて席を外すようにしました。罪悪感を感じる必要はありません。自分の心を守るための、正当な選択です。
特に効果的だったのは、ランチタイムの過ごし方を変えたこと。悪口が多いグループとは別のメンバーと食事をしたり、時には一人でカフェに行ったり。物理的な距離は、驚くほど心を楽にしてくれました。
【対処法3】信頼できる人に話を聞いてもらった
一人で抱え込んでいた時期が一番辛かった、と今なら言えます。
転機になったのは、別部署の先輩に思い切って相談した時でした。「実は最近、職場の人間関係で悩んでいて…」と切り出した瞬間、涙が止まらなくなりました。
先輩は黙って聞いてくれて、最後に「よく一人で頑張ってきたね」と言ってくれました。その一言で、自分は間違っていないんだと思えました。
相談相手を選ぶポイント
- 秘密を守ってくれる人
- 感情的になりすぎず、冷静に聞いてくれる人
- 必要なら上司や人事に繋いでくれる人
状況が深刻な場合は、社内の相談窓口やカウンセラーに相談するのも一つの方法です。私は利用しませんでしたが、同僚の中には専門家のサポートで状況が改善した人もいました。
【対処法4】自分なりの「心のお守り」を見つけた
これは少し個人的な話になりますが、私は小さなパワーストーンをバッグに入れるようになりました。
「スピリチュアルなんて…」と最初は半信半疑でしたが、「これがあれば大丈夫」と思える何かを持つことで、不思議と心が落ち着いたんです。
それが石でも、大切な人からのメッセージでも、お気に入りの音楽でも構いません。自分を支えてくれる「何か」を持つことが、心の支えになります。
今、悪口に悩んでいるあなたへ
5年前の私は、悪口を言われるたびに「自分が悪いんだ」と思い込んでいました。でも今ならわかります。悪口は、言う側の問題であって、あなたの価値とは関係ないということを。
完璧な対処法なんてありません。その日の気分や状況によって、使い分ければいいんです。
- 軽くスルーできそうなら、話題を変える
- 無理そうなら、その場を離れる
- 辛くなったら、誰かに話を聞いてもらう
- 心が折れそうなら、自分なりのお守りに頼る
一番大切なのは、あなた自身の心を守ることです。
私は今も完璧に悪口をスルーできるわけではありません。でも、5年前の自分よりずっと楽に、自分らしく働けるようになりました。
あなたにも、そんな日が来ますように。
